逸脱 捜査一課・澤村慶司 (角川文庫) 堂場瞬一 感想 | 読書感想BLOG
逸脱 捜査一課・澤村慶司 (角川文庫) 堂場瞬一 感想

逸脱 捜査一課・澤村慶司 (角川文庫) 堂場瞬一 感想

2015/01/03 15:44 neputa

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あらすじ

10年前の未解決事件を模倣した連続殺人。立て続けに3人の惨殺体が見つかった。県警捜査一課・澤村は、コンビを組む初美とプロファイリング担当の橋詰と 犯人を追うが、上司と激しく衝突し孤立を深める。澤村は過去に自分が犯した失態により心に大きな傷を抱えていた。トラウマを払拭すべく澤村が捜査に邁進す る中、さらに4人目の犠牲が出てしまう。被害者の共通点を洗うと、浮かび上がってきたのは意外な人物だった―。

感想

学生時代に高村薫さんの作品を読んで依頼、警察小説が好きでよく手に取るようになった
ただ、刑事ロマンというかハードボイルド臭がするものや、トリックに凝り過ぎたものなどはあまり得意ではないので徐々に避けるようになってしまった。

追う者、追われる者という対照的なそれぞれの人生を色濃く描いた作品を好んで読む。
同じ人間でありながらそれぞれの人生の行く末というのは大きく異るのは当たり前のことであるかもしれないが、とても奇っ怪であり惹きつけられる。

本作は、主人公の刑事と連続殺人を犯した者が紙一重の人生であり、その対比をそれぞれの心理描写を細かく行いながら展開していく。
人生の分岐点はとても些細なものでありながら、その後の人生は天と地程も異なり、数奇な運命とはこれいかに。

以前誰かから聞いた話で、まだ誰も罪人ではない子供たちのうち、何人かは成功者となり、多くは平凡な暮らしを送り、一部は犯罪者となる。
自分もかつてはそこにいた一人であり、幸いにも平凡な暮らしを送る一人となることができたが、別の道を辿る些細な分岐点はいくつもあったと思う。

人生とは有史以前からそういうものなのであろうし、これからもそうなのであろう。
警察小説はそんな不可思議な人生を表現するのにとても適した手法だと感じる。

著者について

1963年茨城県生まれ。2000年『8年』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。「刑事・鳴沢了」シリーズ、「警視庁失踪課・高城賢吾」シリーズのほか、『逸脱』『天国の罠』など著書多数。

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